エネルギー管理士とは|電気工事の仕事に活かせる資格?

2020/07/27

目次

皆さんは『エネルギー管理士』という資格をご存知でしょうか。

エネルギー管理士とは、電気・ガスなどのエネルギーを消費する工場や事業所で、エネルギー使用量や使用方法の監視を行ったり、設備の管理や改善を行ったりするための資格です。

エネルギー資源を必須としている日本、特に燃料や電気などの使用量が特に多い工場などでは非常にこの資格は有用性があります。

ここでは『エネルギー管理士』について、具体的な仕事内容や資格を取るための方法をご紹介します。

エネルギー管理士ってどんな人


私たちの生活は、電気やガスなどの様々なエネルギー資源があることで成り立っています。スイッチ1つで電気が灯ったり、お湯を沸かしたい時はすぐにガスが使えたり。身の回りにあるエネルギー資源は全て私たちの生活に欠かせません。

しかし、日本はもともとエネルギー資源に乏しい国と言われており、海外に依存している部分も多いのが実情です。そんな中で施行されたのが「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」、通称:省エネ法。この制度が制定されて以来、日本では節電や省エネへの関心が高まっていきました。

エネルギー管理士はこの省エネ法に関する資格で、特に多くのエネルギーを使用する大きな工場や施設などで、エネルギーを消費する設備の維持、エネルギーの使用方法の改善や監視等の業務を行います。

もう少し、具体的な仕事内容を見ていきましょう。


どんな場所で活躍できる?

エネルギー管理士を必要としているのは、第一種エネルギー管理指定工場(規定量以上のエネルギーを使用する工場)に指定された工場です。

製造業・鉱業・電気供給業・ガス供給業・熱供給業の5つの業種は、エネルギーの使用量に応じて、エネルギー管理士の免状を持った人を1人ないし4人の管理者を選任しなければならないという決まりがあります。

第一種エネルギー管理指定工場には、大型の食品加工工場・大手乳製品生産工場・下水道浄化センター・熱供給エネルギーセンター・化学製品工場などがあり活躍できるフィールドは様々あります。

エネルギー管理士として、就職先・転職先を探すのであれば、第一種もしくは第二種エネルギー管理指定工場に指定されている企業を探すと良いでしょう。

具体的な仕事内容

上記でもお伝えした通り、エネルギー管理士の仕事は工場や大きな施設での業務が中心となるでしょう。職務内容は、エネルギー使用量や使用方法の監視・設備の管理・改善などがメインです。

会社や設備の種類・規模によって給与・勤務形態は異なりますが、業務内容についてはほぼ一緒だと考えて良さそうです。これらのほかには、計画書や定期報告書を官庁へ提出する書類作成などもあり、デスクワークの業務も発生します。

エネルギー管理士の資格を取るには


エネルギー管理士になるには『エネルギー管理士』という資格を取得しなければなりません。

エネルギー管理士の資格を取得方法には以下の2パターンがあります


(1) 試験を受験して資格を得る方法
(2) 所定の研修を受けて修了する方法


資格の概要

【エネルギー管理士試験を受験する場合】
エネルギー管理士の試験を受験するのに必要な受験資格はとくにありません。申し込みの手続きを済ませればどなたでも受験することが可能です。

※ エネルギー管理士試験は、一般財団法人 省エネルギーセンターが管轄しています。

エネルギー管理士の試験には『熱分野』と『電気分野』の2つの分野があり、いずれかの分野を選択し試験を受験することができます。

試験に合格した後は、免状を取得するために経済産業大臣にエネルギー管理士免状の交付申請を行います。その際、エネルギーの使用の合理化に関する実務に1年以上従事したことを証する『エネルギー使用合理化実務従事証明書』の提出しなければなりません。(実務に従事した時期は、合格の前後を問いません)


【エネルギー管理士 研修を受ける場合】
エネルギー管理研修を受けて資格を得る場合は、所定の研修を修了した後に免状の『発行申請書』を資源エネルギー庁に提出しなければなりません。

その際は、申し込み時に、3年以上の実務経歴証明書が必要になります。


エネルギー管理士試験の合格率

エネルギー管理士の試験は、毎年約1万人程が受験しています。合格率は熱分野・電気分野ともに20%~30%です。受験資格が無いぶん誰でも挑戦しやすい試験ですが、数ある国家資格の中でも合格率は低い方なので、難易度は高めだと言えます。

合格率の推移は下記をご覧ください。

【エネルギー管理士】

年度 受験者数 合格者数 合格率
2019年 9,830人 3,207人 32.6%
2018年 9,962人 2,797人 28.1%
2017年 10,558人 3,002人 28.4%
2016年 10,468人 2,108人 20.1%
2015年 10,537人 2,454人 23.3%

試験の範囲

エネルギー管理士の試験は、年に1回、北海道・宮城県・東京都・愛知県・富山県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・沖縄県の各10ヶ所で行われています。

試験はマークシート方式の筆記試験で、受験料は17,000円(非課税)です。
※ 旧制度の熱管理士又は電気管理士の免状取得者で、平成17年度の改正法附則第4条に規定する試験課目(専門区分課目ローマ数字2~ローマ数字4)の免除を受け、 課目ローマ数字1を受験する場合は、10,000 円(非課税)です。


具体的な試験内容は以下の通りです。

【熱分野】
● エネルギー総合管理及び法規(必須基礎科目)
● 熱と流体の流れの基礎
● 熱利用設備及びその管理
● 燃料と燃焼


【電気分野】
● エネルギー総合管理及び法規(必須基礎科目)
● 電気設備及び機器
● 電力応用
● 電気の基礎


※ 試験の合格基準
各課目とも60%以上の正解率が合格の基準となっており、4課目すべてに合格すればエネルギー管理士試験に合格したことになります。

また、1度にすべての課目に合格できなかった場合、その試験が行われた年の初めから3年以内であれば、合格した課目の試験免除を受ける事ができます。3年を過ぎてしまうと、課目の合格は無効となるので注意してください。

エネルギー管理士の将来性は?

エネルギー管理士は資格の使い道が決まっているため、実務でスキルアップを目指すために取得するのであれば有効的な資格だと言えるでしょう。

さらに、エネルギー管理士の資格を取得し、大きな工場や施設などの管理者となれば収入の面でも安心だと言えます。エネルギー管理者の年収は最低ラインでも400万円以上が多く、年収1,000万円を目指すことも可能です。

日本の省エネルギーに対する政策はこの先も続いていくと考えられ、エネルギー管理士の需要は今後も安定していると言えるでしょう。

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